2025/04/19

Taiwan Today

文化・社会

日本人のルーツは台湾から渡航?日本の学者がアミ族の筏に挑戦

2016/08/05
日本の学者たちが3日、台湾の先住民族・アミ族の竹製の筏に試乗、日本人のルーツが舟で日本に渡った可能性を探った。(中央社)
遠い祖先が台湾からやってきたという証拠を捜し求め、日本の学者が3日、台湾の先住民族・アミ族の竹製の筏に試乗、日本人のルーツが舟で日本に渡った可能性を探った。 日本の考古学者たちは、日本人の祖先が日本にやってきた道筋として三種類のルートを考えている。シベリア東部から最北端の北海道へと渡ったルート。朝鮮半島から九州と本州へと入っていったルート。そして、台湾から最南端の琉球諸島へと渡ったルート。 台湾から渡ったと言う三本目のルートの可能性を試すため、日本の国立科学博物館・人類史研究グループ長の海部陽介氏は先ごろ草舟計画を立てて実行。その時には草舟で与那国島から75キロメートル離れた西表島まで航海した。(人力で舟をこいだのは一部の区間のみ)それに続いて今回は台湾南東部・台東県を訪れ、竹製の筏で日本に渡る可能性を検討。 3日正午、国立台湾史前文化博物館の林志興副館長、南島社区大学(台東県台東市、Austronesian Community College)の劉炯錫教授、アミ族の竹筏(竹製のいかだ)工芸家の拉外さん、並びに「文史工作者」の羅福慶さんの協力の下、台東県の美麗湾渡假村(リゾート村)の海で実験。「文史工作者」とは、文化や歴史に関する資料の収集、調査、研究を行う人たちのこと。 日本のチームは日本式のオール(かい)を持ち込んでアミ族の筏と合わせ、旧石器時代の「長浜文化」人がこの方法で沖縄に向かったことの証拠が得られるよう希望した。 林志興副館長によると、台東県の旧石器時代における「長浜文化」は約3万年前で、出土品は道具類が中心。人類の遺骸は見つかっていないため、海を渡ったかどうかを知る手がかりは無い。林副館長は、今後は日本の国立科学博物館とさらに共同研究を進め、「長浜文化」と、沖縄に向かった人たちの関係を協力して解き明かしたいと希望している。

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